試験と検査の違い
JIS X 8341-3 ではウェブページのアクセシビリティを検証する作業などに「試験」という言葉を用いることにしたため、みんなの公共サイト運用ガイドラインでも、ウェブアクセシビリティ基盤委員会でも、「試験」という言葉が広く使われるようになりました。しかし、本来は適合性を評価する行為は「検査」と呼ぶのが正しい呼び方です。
日本規格協会では「試験」と「検査」の違いを次のように説明しています。
“「試験」が評価対象の特性を確定させる(通常は何らのデータを示す)ことであるのに対し、「検査」は試験の結果を用いたり、設計資料を解析する等の調査により、評価対象が一定の要求事項を満足すること(合格や不適合等)を判断するもの(適合生の確定)である。"
ISO/IEC 17020 により認定された検査機関では、試験とはいわず検査という言葉を用いているのはこれが理由です。私どものウェブアクセシビリティに関するサービスでも、ウェブアクセシビリティ検査と称するようになっています。また、証明書は検査証明書であり、試験証明書とはなりません。
なお、日本では「試験」が一般的な言葉であるため、本サイトでも、適宜、試験という言葉を用いています。検査ではSEOの観点から見つけていただく機会が大きく減少するためです。読者の皆様からすると、試験と検査が混在して読みにくい場合もあるかと思いますが、上記のような理由がありますので、お許しいただければと思います。