東京工芸大学がプログレスレポート大学版を紹介してくださいました
東京工芸大学の公式サイトで、「Webアクセシビリティ指数・プログレスレポート2026 大学版」の結果が紹介されました。
https://www.t-kougei.ac.jp/activity/archives/2026/article_86761.html
また、その内容は Dtimes の記事でも取り上げられています。
https://dtimes.jp/post-1233078/
今回のプログレスレポート大学版では、日本の大学25校を対象に、Webアクセシビリティへの取り組み状況を調査しています。調査では、ページそのものの技術的な確認だけではなく、大学として方針を示しているか、実行しているか、評価しているか、報告しているか、といった組織としての活動も見ています。その中で、東京工芸大学は総合1位となりました。特に「実行」の項目では、調査対象の中で唯一10点満点でした。
東京工芸大学が、当社のプログレスレポートで総合1位となったことを、同大学の公式サイトで紹介してくださったことには、大きな意味があると思います。アクセシビリティは、問題がまったく無くなってから公表するものではありません。むしろ、現在の状態を確認し、改善を続けていくことが大切です。その意味で、今回の掲載は、大学がWebアクセシビリティへの取り組みを社会に説明する一つの事例になったと思います。
一方で、今回の結果を「日本で1位だから十分」と受け止めてしまうと、大切な点を見落としてしまうかもしれません。東京工芸大学の点数は49.6点で、日本の大学25校の中では最も高い点数です。しかし、別途、試行的に行った米国大学版では、Harvard University、UC Berkeley、Gallaudet University の3大学を調査しました。その結果、3大学はいずれも東京工芸大学より高い点数でした。
とはいえ、米国大学版で調査した3大学は、無作為に選んだ大学ではありません。Webアクセシビリティへの取り組みが進んでいると思われる大学を選んでいます。ですから、この結果だけを見て、「米国の大学は日本の大学より優れている」と単純に言うことはできません。むしろ、現在地を確認し、それを社会に公表し、さらに改善を続ける姿勢を示していることは、前向きに受け止めるべきことだと思います。また、米国大学版で調査した大学の一部には近い水準にあることも、評価してよいのではないかと考えます。
そもそも、アクセシビリティの取り組みは、順位をつけて終わるものではありません。順位や点数は、次にどこを改善するかを考えるための材料です。大学Webサイトは、受験生、在学生、保護者、教職員、卒業生、地域の人たちなど、多くの人が利用します。入試情報、授業、学生生活、研究、災害時の情報など、重要な情報も多く含まれています。そのため、大学のWebアクセシビリティは、一部の担当者だけの課題ではありません。大学が、誰に対して、どのように情報を届けるのかという問題でもあります。
今回、東京工芸大学がプログレスレポートの結果を公表されたことは、日本の大学にとって一つの前向きな事例です。同時に、日本の大学全体としては、まだ改善の余地が大きいことも見えてきました。大切なのは、1位かどうかだけではありません。現在地を知り、改善を続け、その取り組みを社会に示していくことです。プログレスレポート大学版が、そのための一つの材料になればと考えています。
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